R-Pro現場事例冷蔵庫・ショーケース

吸入圧力異常上昇 — 液流入(Flooded)・過充填・圧縮機効率低下の区別

考えられる原因

Flooded(液流入)シグナル — 吸入高 + 吸入管結露/着氷 + 過熱度 ≤2°C

点検: 測定:①吸入圧通常より >20% 高。②過熱度 ≤2°C(ほぼ 0°C)。③吸入管に冷たい結露または着氷、圧縮機外殻まで進む場合あり。④吐出管温度が通常より低(液冷媒がシリンダ内で熱吸収)。⑤サイトグラス:液豊富で気泡なし、部分液柱あり。危険:superheat-flooded-emergency ケース参照 — 即時停止推奨。

処置: 処置:1) 即時停止(電源遮断)。2) 5 分以上待機。3) 原因診断:①TXV/EEV 過開(感温筒位置不良、EEV 制御値エラー) ②蒸発器送風機停止(負荷急減) ③過充填 ④インバータ圧縮機低周波運転(一時的)。4) 修正後再起動時、吸入管クランプ温度計 + マニホールドで過熱度をライブ確認、≥8°C 安定後通常運転再開。5) 30 分以上液流入継続なら油酸値試験 + 圧縮機点検推奨。

過充填・圧縮機効率低下 — flooded と異なる吸入高圧

点検: 測定:①吸入圧高 + 吐出圧も高 + 過熱度正常(8~12°C)→ 過充填疑い。②過冷度が通常より大幅高(>15°C)= 液管内余剰冷媒 → 過充填ほぼ確定。③吸入圧高、吐出圧わずかに低または正常、過熱度・過冷度ともに正常 → 圧縮機の吸入・吐出弁漏れ(リード弁劣化)疑い。④圧縮比(HP/LP)が通常より低(通常 ~3.5 が ≤2.5)= 圧縮機効率低下。

処置: 処置:①過充填確定:回収機で一部回収して設計値まで → 過冷度・過熱度再測定。充填量は銘板/マニュアル。②圧縮機弁漏れ確定:吸入・吐出圧同時異常 + 圧縮比低 + 圧縮機の振動・大音量 → 圧縮機交換または分解点検(弁板交換可能なモデルに限る)。③インバータシステム:運転周波数データ確認 — 極低周波数運転は自律制御で正常。

現場のコツ

吸入高圧診断の分岐点は「過熱度 + 吐出圧力」両方を併せて見ること。SH ≤2°C = 液流入(即時停止)。SH 正常 + HP も高 + 過冷度非常に高 = 過充填。SH 正常 + HP 正常/低 + 圧縮比低 = 圧縮機効率低下。単一指標依存は正反対の処置(液流入なのに回収など)を招く。

565件すべてR-Proでオフライン利用可。62ブランドのエラーコード、冷媒108種のP-Tデータも。

R-Proを開く →

関連事例